NJE3コースの特徴

NJE3コースは、植生の変化、海水域面積の減少といった地域環境の重大な変化の中で、北方先住民族が文化的多様性を維持しています。NJE3が実践する各研究分野がつながり合うことで得られる複合的・総合的な観点を持った地域専門家の育成を目指しています。

気候変動や歴史文化の多様性など、地球規模の問題が集積する北方圏を対象として、「環境評価」「文化的多様性」「土壌と生産」「地域資源開発」「防災管理」の分野横断的な重要課題を扱います。
このコースは、大学院在学中に、本学にて基礎科目のうち、基礎科目を履修の上、北海道や北方圏で実施される国際経験科目に参加する学生を対象としています。また、短期派遣となる「基礎プログラム」参加の後、「発展プログラム」として数カ月から半年程度、北方圏パートナー大学に留学したい学生の参加も歓迎します。

こんな学生におすすめのコースです。

  • 北極域を含む寒冷地をテーマにしたい方。寒さに強い方。
  • 北海道にも共通する先住民・文化遺産など、世界ゴトではなく自分ゴトにしたい方。
  • 共創的研究、異分野の手法などを組み合わせ新たな分野の開拓をしたい。

体験記

環境科学院 環境起学専攻 人間・生態システムコース 修士1年生 六井菜月(2022年度参加)

「北海道に来たからには『北』の環境について学びたい!」と思ったのが、NJE3コースに参加したきっかけです。講義では、北海道や北欧、北極といった北方圏全体における生物多様性や気候変動、建築技術、民族文化、北欧芸術などについて学びました。文系・理系の枠を超えて、興味がある方なら誰でも楽しく学べる内容だと思います。留学生とのグループ活動もあり、意思疎通の難しさを経てプレゼンを成功させられた時の達成感は忘れられません。
10日間のフィンランド実習は特に印象的でした。文化人類学、言語学、芸術学など、様々な視点から見つめることで、その国が築いてきた歴史がどのようにして現代に繋がっているのかを複合的に理解することができました。複数の視点を持って物事を考える力は、研究や就職活動にも活きていると感じます。他にも、ヘルシンキ大学の教授との古都散策や、日本語を学ぶ学生とのディスカッション、世界遺産の訪問など、実際に現地に赴いてしかできない貴重な経験が盛り沢山です!

教員紹介

工学研究院

瀬戸口 剛 教授

北海道で学び研究する皆さんにとって、寒冷地域である北方圏の特色や課題を知り考えることは、優れて実践的でしょう。北方圏には、気候変動の影響を最も大きく受けやすい北極域や、自己の文化維持が困難な状況に直面してきた先住民族、積雪寒冷地域オリジナルの建築デザイン、そして地方都市における人口減少や地域コミュニティの課題などがあります。文理問わず、いずれもフィールド研究を実践してきた教員陣によるプログラムの中で、自分なりの考えを探っていくことが出来ます。北大在学中に北方圏について修得しましょう。

工学研究院

森 太郎 教授

アイヌ・先住民研究センター

加藤 博文 教授

北極域研究センター

深町 康 教授

スラブ・ユーラシア研究センター

仙石 学 教授

工学研究院

渡部 典大 助教

文学研究院

菅井 健太 准教授

アイヌ・先住民研究センター

丹菊 逸治 准教授

北極域研究センター

安成 哲平 准教授

スラブ・ユーラシア研究センター

安達 大輔 准教授

農学研究院

斎藤 秀之 講師