参加学生体験談

2026年度 NJE3

2025年度フィンランド・スウェーデン実習<ヘルシンキ大学、スウェーデン王立工科大学>

石附 健太郎

北海道大学大学院工学院 空間性能システム専攻 修士2年

 

プログラム参加の動機

私は建築環境工学を専攻し、寒冷地で人々が快適に過ごすための建築仕様や設備について学んでいます。北海道で建築を学ぶ中で、同じ寒冷地である北欧の建築デザインや空調システムを実際に見てみたいという思いを以前から抱いており、本プログラムへの参加を決意しました。
また、フィンランド人の友人に会いに行くことも、大切な目的のひとつでした。

フィンランドでの経験

到着から4日目の午後までがフィンランドでの滞在でした。ここでは主に、首都ヘルシンキの都市・建築見学と、タンペレの大学施設での講義が行われました。ヘルシンキでは、先進的な寒冷地建築や、西洋建築の迫力に圧倒される一方、タンペレでは森林と湖、満天の星に感動し、3日間という短い時間の中でフィンランドの都会的な部分と雄大な自然の両面を満喫することができました。
スウェーデンよりもフィンランドのほうがスケジュールが限られていたため、自由時間は一瞬も無駄にせぬよう精力的に動き回りました。建築界の巨匠、アアルトの建築を巡り、フィンランドで最も有名なサウナに行き、フィンランドで一番おいしいと言われるドーナツを食べ、さらに湖ではカヌーを楽しみました。
フィンランドで最も印象に残ったのは、フィンランド人の友人と再会できたことです。彼らは街を案内してくれ、伝統的なフィンランド料理のお店で食事をしながら、フィンランドの文化や学生生活のことなどを教えてくれました。彼らとのつながりは、今でも英語を勉強する強いモチベーションになっています。

ナイスガイ、ミーカとセオドール
– 飲み会のシメにケバブを食べる文化があるそう
サウナにて
– 水風呂代わりに海にダイブした瞬間は忘れられない

スウェーデンでの経験

フェリー移動ののち、5日目から9日目までがスウェーデンでの滞在でした。もともとフィンランドを目当てに参加し、すでに大満足していた私にとって、残りの5日間は消化試合だろうと思っていました。しかし、それは大きな間違いでした。スウェーデンでも、非常に充実した学びと楽しみに満ちた日々を過ごすことができました。
スウェーデンでは主にKTHでの研究交流や講義、ストックホルムの都市・建築見学が行われました。特にKTHの教育施設「U-building」は空調制御や断熱、光を取り入れたデザインなど学ぶ点が多くありました。意匠と建築環境の関係性に関心がある私にとって、非常に刺激的な場所でした。
自由時間には、世界遺産の墓地やガムラスタン、スカンセン野外博物館をはじめとした文化施設を訪れ、北欧の歴史や文化、社会に対する理解を深めることができました。 スウェーデンで最も印象に残ったのは、建築士の今井さんのお話でした。将来海外で働いてみたいと考えている私にとって、実際に海外で活躍されている建築家のお話を伺う機会は非常に貴重でした。留学や海外勤務などのキャリア形成において、ひとつのロールモデルを知ることができたと感じています。また、海外での働き方について具体的なイメージを膨らませることができ、海外で働く将来像がより明確になる経験となりました。

U-building – 日照時間の季節間変動が大きい北欧で、日射や屋外空間を積極的に活用するデザインと、CO2濃度による空調制御が印象に残った
その悪魔的おいしさで男子みんなを虜にし、食費を圧迫したPRIME BURGERS

プログラム参加を経て

ここまで楽しかった話が中心になってしまいましたが、最後に、今回の実習がどのように自身の成長につながったかについて触れたいと思います。
北欧は建築環境分野に関連する法制度や技術が進んでおり、今回のプログラムで見聞きし考えたことは、自分の修士研究のテーマに対して多くの気付きやアイデアを与えてくれました。帰国後、研究内容をさらに発展させる契機となりました。
また、本プログラムへの参加を経て、新しいことにも積極的に取り組むようになりました。環境と建築デザインが融和した建築に触れて刺激を受けたことで、これまで避けてきた設計・環境シミュレーションのコンペに挑戦することができました。
さらに、OGGsのプログラムを通して、学年も国籍も専門分野も異なる学生たちと、帰国後も定期的に会う関係を築くことができました。このような貴重な出会いもOGGsで得た大切な財産のひとつです。

メッセージ

少しでも迷っているなら、ぜひ参加してみてほしいです。きっと期待以上の経験が得られるはずです。現地の言葉で「こんにちは」「ありがとう」「乾杯」をまず覚えておくこともおすすめします。それだけでも現地の人との距離がぐっと縮まります。 皆さんにとって実り多い経験となることを願っています。

研究室のメンバーでKTHの人文字