参加学生体験談

2018年度 PARE

PAREスプリングスクール2019, 2020

三原 州人

北海道大学大学院農学院 修士2年

皆さんこんにちは、北海道大学大学院農学院修士二年の三原州人と申します。僕は農地流域における水や土砂、栄養塩類などの物質動態をモデルによって明らかにするという研究に取り組んでいます。PAREの課題も河川流域における社会発展と環境保全の両立に焦点を当てていたので、自分の研究がどのように社会貢献できるのか考え、より深めるために参加しました。また、いろいろなバックグラウンドを持った学生とのディスカッションやプレゼン発表を通して、コミュニケーション能力を発展させることも期待していました。

プログラムの内容

フィールドワークで河川水をサンプリング、分析することで水質汚染の現状を把握し、土地利用や社会経済的要因との関連性を調べることで、本質的な問題を探求しました。いろいろな教授による講義、インフラ施設や産業の現場の見学、現地学生との交流によって、現地の社会情勢や環境問題についての理解を深めることができました。グループワークでは、専門や国籍の異なる4,5人から構成されるグループに分かれて、問題点や理想的な状態のイメージを共有し、持続可能な社会発展を実現するための解決策を提案しました。最後に各グループでディスカッションの成果を発表し意見交換をしました。

感じたこと

実際に現場で見て体験することの重要性を実感しました。フィールドワークや施設見学、現地での生活を通して、社会発展と環境負荷のトレードオフがどのような形で起こるのか、社会情勢とどんな関係があるのかなどが見えてきました。このようなことはニュースやネット上の情報では気づくことができない、実際に現場を体験し、現地の人と交流することでしか分からないことだと思います。
また、いろいろな背景を持った学生とのグループワークはとても新鮮でした。研究領域や分化が違うと問題に対する思考パターンや、理想とするビジョンが違うということを痛感しました。解決策を考えるうえでも、いろんなアイディアが飛び交い、各々の専門知識や技術を組み合わせることで全く新しい解決策を作り上げることができました。自分の専門分野を活かして社会に貢献する一つの形として、とても貴重な気づきを得られました。

PAREスタッフの方々や先生方、現地学生の皆さんによって、学習だけでなく、食事、移動、宿泊施設、現地での生活、観光などいろいろな面でサポートしていただきました。海外経験が少なくても安心して留学することができるうえ、いろんな専門分野の学生に活躍の機会があるので、たとえ分野が少し違うかなと思っていても、興味がある学生には参加をお勧めします。