参加学生体験談

2020年度 PARE

PAREスプリングスクール2021

浪江 日和

北海道大学大学院農学院 修士1年

私は農学院の修士課程で土壌学を専攻し、無肥料・無農薬水田で高収量を可能にする中耕除草が、水田土壌から発生する温室効果ガス動態に与える影響の解明を目指し、日々、研究に取り組んでいます。そして、将来的には環境汚染の原因となる肥料や農薬に依存することなく、高品質高収量を維持しながらも最小の環境負荷である環境調和型農業を実現し、国内だけではなく、海外にも研究を発展させ、地球環境問題の解決に貢献できる研究者になりたいと思っています。海外でも活躍できる研究者を目指す私にとって、インドネシア・タイといった海外の学生と現地で協働して「人口」「活動」「資源」「環境」に関する様々な問題解決に取り組み、アジアの発展に主導的な役割を果たすことができるフロンティア人材の育成を目指すPAREプログラムは絶好のステップアップの機会だと感じ、PAREスプリングスクールに参加しました。

2020年度のPAREスプリングスクールは、インドネシアでの開催予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、初めてのオンライン開催となりました。さらに、開催期間が通常よりも短縮されたため、中々ハードなスケジュールでの開催となりました。2020年度のPAREスプリングスクールは「北海道の石狩川周辺における旧河川や湖の水質調査・水質汚染の改善案の発表」という活動を軸に行われました。インドネシアの学生とサンプリングすることができず、私たち北大生がサンプリングしている様子をドローンで撮影し、VR動画で共有したり、水質調査データを共有ドライブで確認し合ったりと新鮮な交流スタイルでの実行となりました。講義・調査・グループワークのすべてが英語で行われるというハードルに加え、オンライン開催ということもあり、英語で自分の意見をスムーズに伝えることの難しさを人生で一番ぐらい痛感しました。しかし、このような異例の開催にもかかわらず、他国の学生と英語を使って、調査データから課題を発見し、解決案を協力して組み立てるという貴重な経験は今後の「海外で活躍できる研究者」を目指す私の未熟な部分を発見させ、さらなる発展への動機づけになったと思います。次は、英語力をもっともっと磨き上げ、現地で主体的にグループワークを引っ張れるようになりたいです!さらに、オンライン開催によって、インドネシアの学生と日常会話を楽しむ時間はほとんどありませんでしたが、SNSを通して、インドネシアに素敵な友人ができました。インドネシアの風景の写真を送ってもらったり、日本文化についてお話したり、様々なことを共有して楽しんでいます。

以上のことから、PAREプログラムへの参加は、想像していた以上のことを私の人生に還元してくれたと思います。オンライン開催だからという理由で迷っている人や英語での開催で少し自信のない人は、取ってみてから悩んでみてください。あなたの想像以上に良い経験ができると思いますよ!